軍犬エル

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赤国からの核攻撃うけた某国の軍用犬養成施設に僕は所属する名を赤井賢司、階級は士長。 国の各主要都市に落とされ核であったが奇跡的にも、人里離れた場所に設営された軍用犬養成施設近辺は被害が薄かった為、草木が未だに残っている。 そこに、避難民の多くが被害の薄かった施設周辺敷地に設営された、十数名が寝泊まりできる大型の天幕が、数にして50個、約500名が避難し生活をする事となる。 次々と運ばれてくる被災者達、今、天幕に居住している住民は良く助かったと思う、各所に降り注いだ核の熱波は地上を這い、触れる全ての命を無作為に奪い。 本国8割近くの国民が命を落としたと対策本部より報告を受けてたからだ、避難民の半数は火傷を負い、衛生兵の治療を受け、今生き残った人間全てが心に深い傷を残した。 人送を終えた10トンダンプの運転手側の扉が開き、其処から深々と帽子を被った女性が欠伸をしながら、避難民を誘導する僕の方へと歩いてくる。
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