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それは……壮絶な自殺……
その筈だった。
『フハハハハハハハハハハ!!我が身に身を投げるとはな!!お前は馬鹿か?本当に……どうしようもない……』
謎の女性の声が俺に話し掛けてくる。
「……このまま大人しく死なせてくれ。俺はもう疲れたんだ」
もはや痛みすら感じない。
このままこの火に魂まで焼かれて死ぬ。
これで俺の辛く苦しい15年間、いや今日が誕生日だから16年間が終わる。
『大人しく死なせて欲しいか?しかし残念だったなぁ!我が身を人の血肉で汚した罪は重いぞ?』
……拷問か?
確かにこんな神聖な場所で死んだのだ。
怒りを買って当然なのかもしれない……
『お前を我が眷族とする』
「何を言ってやがる……」
『そして我が化身を作る媒体となるがいい!!』
直後、聖なる山から巨大な龍が飛び去った。
それを見た人は魔王が復活したとか、山神の怒りだとか大騒ぎだったらしい
そして……人は神が居なくなったことをまだ知らない。
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