プロローグ

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(どうして…) 旧校舎の廊下を走りながら考える。 (どうして僕達がこんな目に会わなくちゃいけないんだ…) 後ろでアイツの唸り声と誰かの叫び声が聞こえた。 (あぁ、また誰かが…) 後ろで、耳を塞ぎたくなるような嫌な音がする。 (逃げなくては…) 僕の名は“一ノ瀬 灯夜”。 都立 蒼明高校に通う普通の高校生だ。 いや、“だった”と言うべきか。 普通の高校生だった僕を含めた蒼明高校の生徒たちは今、『実験』と称された恐ろしいゲームに参加させられている。 どうしてこんなゲームをさせられているのか? それは、今から一週間前の事だった──
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