Smile

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 ◆◆◆  出番を終え、下がる。やりきった満足感に浸っていると、待ちわびた声が届いた。 「お兄ちゃん!」 「ヒカル、来てくれたのか……って、ええっ!」  妹の腕の中には小さな男の子。お菓子を手にしながら、じっと俺を見ている。 「お前、いつの間に……」 「違うの! あ、でも何て説明すればいいんだろう……」  俺よりも頭のいい、良く出来た妹は暫し逡巡する。 「大好きだった人に託されたの。自分の代わりに一緒にいてやってくれって。それを私も望んだの」 「そうか……そうか……」 「お兄ちゃん……泣かないでよぉ……」  そう俺に言いながら、妹も泣いていた。
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