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トリは、もちろんアキラさんだ。
「今日は皆さんに御報告したい事が三つあります」
三つ?
俺が驚いていると、ふわりと華やかな香りが埃っぽい舞台裏を明るくした。
「よかったぁ、間に合ったぁ」
「カンナさん!」
「お疲れ様、タケル君」
カンナさんはアキラさんの長年の恋人だ。アキラさんが全く売れていない不遇の時代から、ずっとアキラさんを支えてきた。
「ヒカルちゃん、来れたんだって?」
芸人仲間から聞いたのか、カンナさんは嬉しそうに笑いかけてくれる。
カンナさんは、こんな俺にも分け隔てなく接してくれた。ヒカルの事も可愛がってくれた。
綺麗で優しくて姉御肌な……俺の理想の人。
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