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待てよ。
諦めんなよ。
顔、見せろよ。
気づいたら、コイツの背中に顔を埋めて抱きついていた。
「…お見通しみたいに言ってんじゃねーよ。
一回しか言わないから、心して聞けよ」
そして、ボソリと呟いた。この先、多分、しばらく言わない名前を。
振り向いて、俺を抱き締めたコイツは、恥ずかしげもなく言うんだ。
「愛してる」
…どうやら、俺は、くだらないイタズラ心を捨てることになりそうだ。
おねだりする姿より、俺に愛を囁いて欲しい。
Fin.
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