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今年、俺達は大学に入学して知り合った。 物心つくくらいには、男が恋愛対象だった俺は、その事を今まで誰にも言ったことはなかった。 好きになっても、結ばれることはない。子供の時からそれは受け止めていた。 好きでいるだけ、友達以上は何も求めない。それが俺の中の常識であり、現実だった。 だから、どんどん好きになってしまったそのときも、きちんと自制はしていた。 「俺、お前の事好きだよ。友達としてじゃなく。」 この言葉を聞くまでは。
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