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「遊びに行くのはいいけど多分今日も…」
そう言いながら私は校門を見る
「やっぱり…」
「あぁ~
藤山さんかぁ」
「学校帰りに遊びに行くなんて絶対許してくれないわよ」
「……まずはあそこをどうやって切り抜けるかだね
須田くん何か良い案無い?」
「え!?」
「那須実姫を助ける王子のつもりでさ」
「うーん…!…あ、そうだ
こんなのはどうだ?」
「ねぇ…
本当にやるの?」
「勿論!」
「自分で提案しといてなんだけどやっぱり…」
「ほらほら
早く行こう」
「……はぁ」
「こんなに遅いなんて…
一体何をされていらしゃるのだろうか?」
「ね、ねぇ
これからどこに行くの?」
「さぁな」
「ま、まさかまた変な所に連れ込んでヤる気じゃ…///」
「そうかもな」
「えぇ~
…激しいんだもん//
もう少し優しくしてよ
じゃないと壊れちゃう…」
「////…(フルフル
お、お前が誘うからだろ」
「そ、…そんな事してないもん!」
「いや、してるからな
今日はどんな声が聴けるのか楽しみだな」
「//…ヤってもいいけど優しくしてよね」
「それはお前次第だな」
「ほ、本当に今のカップルはやる事が早いなぁ」
「何なんだ
今の学生は…
そういうのにはきちんと手順が…
ってなに言ってんだ?
それよりお嬢様のお帰りを待たなければ…」
「やった!
成功じゃん!!」
「ヤるってどういう事?」
「分かんないのにあんな事言ってたの?」
「そうだけど…」
「………頑張れ須田くん」
「は?」
「どこ行こっか?
那須実はどこか行きたい所ある?」
明日香にそう聞かれて私は一番行ってみたい場所を言った
「商店街とクレープ屋とカラオケに行きたい
どこも行った事がないから」
「わっ、いっぱいだね…
須田くんは?」
「俺はどこでもいいよ」
「優しい~!
じゃあ行こっか
あ、ちょっと待ってて」
明日香がケータイを取り出した
電話でもかかってきたのだろうか?
「え?…今から?
これから友達と遊びに行くんだけど…
……はぁい分かった」
「どうしたの?」
「ごめん!
遊べなくなっちゃった…」
「え…」
「本当にごめんね!!
この埋め合わせはちゃんとするから!」
「ちょっ、明日香!」
「……どうしよう?」
「……行くか?」
「…そうですね」
急に明日香が居なくなってしまい須田くんと2人で遊びに行く事になってしまった…
男の子と2人きりで出掛けた事なんてないのに……
「…何かごめんなさい
巻き込んでしまって」
「別に…
てか何で丁寧口調?」
「え…」
「……クラスメイトなんだからさ…///」
こいつ…
多分あの娘だ
この丁寧口調といい
その、笑顔だってちゃんと憶えてる
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