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「ハジメ君。僕、かなり怒ってるんだけど」
「…すまない」
「…でも、もういい。無事に戻ってきたんだから。
お帰りなさい。ハジメ君」
「…総司…
ただいま…」
総司に抱き締められる。
力が強すぎて息が苦しい!
久しぶりの総司の甘い匂いに気が遠くなる。
「ハジメ君。朝起きたら君が居なかった僕の気持ちわかる?
もう居なくならないでよ?
聞いてる?ハジメ君?
え?あれ!ハジメ君!」
総司は気を失っている俺を横たえて着物を緩めたらしい。
もちろんそこには、伊東がつけた紅い華。
「ハジメ君!ハジメ君!」
気が付くと泣きそうな顔で除き込んでくる総司
「ハジメ君…少し痩せた?」
「案ずるな。心配ない」
「辛かったのでしょう…
何も知らずに我が儘言ってごめんなさい」
「総司こそ。風邪は治ったのか?」
「もちろん!」
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