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花嫁は蛇腹剣を一振りすると、剣にうっすらと入っていた切り込みがどんどん離れる。
一片一片が離れるも、破片同士は鮮血のワイヤーで繋がれていた。
花嫁が軽やかに着地した時には、蛇腹剣は新体操のリボンの様に花嫁の周りをくるくる渦巻いていた。
「さぁて、あなたを抉ってあげる。弱点はどこかしらねぇ…。」
(弱点!?Eaterには弱点が存在するのか!)
そう、飛鳥が所属する警察機関には、Eaterを捕縛する力があれど、その命を奪うことは出来ていなかった。
花嫁はEaterを倒す術を知っている。
つまり警察が知らなくて、警察以外が知っているという事は、警察が無能である証拠ではないだろうか。
飛鳥は苦虫を噛み潰したような表情をしている。
(くそっ!俺ら警察がこんなんでいいのかよ!!)
花嫁は張り付けの指喰いの急所をどんどん抉っていくが、弱っていく気配は一向にない。
「あらあらぁ、やっぱ普通じゃダメなのね?」
うふふと笑った花嫁はEaterよりもEaterらしく、狂気を感じさせた。
花嫁は蛇腹剣の柄に付いていたボタンを押す。すると鞭のように伸びていた剣先はしゅるしゅると普通の剣の形に戻った。
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