第3話

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   寿退社した前任のお姉さんとの共同の仕事だったこともあって、なんとか始末書は免れたけど。  別室で課長にくどくどと長いお説教を受け、今後もっと緊張感を持つように、と締められた。  口答えするようなことは何もなくて、ひたすら従順に頷いていたら、時計はもう7時を過ぎていた。  明日に備えて、もうみんな帰ってしまっていた。  フロアにはもう誰も残ってない。  ──と思ったら、廊下の喫煙スペースで真田があたしを待っていた。 「遅かったな」  退社時間をとっくに過ぎているから、廊下の電気は最小限に落とされている。  暗がりの中、長椅子に腰を下ろした真田の姿がシルエットになっていた。 .
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