第3話

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  「……どしたの」 「どしたのって。待ってたんだけど」 「待ってた? あたしを……?」  煙草の煙をふっと吐き出してしまい、真田はゆっくりと立ち上がる。 「礼、さっさと貰おうと思って」 「……!」  カッと頬が熱くなる。  そうだ、昼間はもう時間がなかったから、キスだけでうやむやになってたけど。  あたし、自分から言ったんだ。真田と寝てもいいって……。 「その顔、エロい」  真田は缶コーヒーを手に、コツコツと靴を鳴らしてあたしの方へ歩み寄る。  煙草吸ってるくせに、同時にコーヒーとか。  スモーカーのやることは、よく判らない。 .
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