588人が本棚に入れています
本棚に追加
/39ページ
「え、エロくないよ。別に」
真田はあたしの肩越しに、フロアの様子を覗き込む。
きわどい話をしてるから、課長がいないか確かめたんだろう。
「もう、帰れるんだろ?」
「うん……」
「……何、考えてんの」
「え?」
「顔、エロいって。そんなんで外、歩く気か」
「エロくないってば……!」
真田と見つめあうのがいたたまれなくて、慌てて顔をそらす。
が、顎を素早く真田に掴まれて、それは叶わなかった。
「ウロウロ場所探すの、めんどくせえな。俺んちでいいか」
面倒くさいと言われて、胸がチクンとする。
だけど、彼の部屋と言われると、違う疼きが顔を覗かせる。
.
最初のコメントを投稿しよう!