それぞれの道

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☆一緒って・・このうちの風呂ってそんなに広いんですか? 鷲羽『風呂はあれよ。』 ☆え・・・えぇぇぇぇっ!? おもむろに湖の上を指さす鷲羽。 なんとそこには空中に浮かぶ巨大な半球状のドームが浮かんでいる。 ☆風呂・・あれが・・・なんで!さっきまでは何もなかったはず・・・ 鷲羽『順三殿、これが異世界と現世を繋ぐ技術よ。』 ☆い・・異世界?でなんで記憶をいじる必要があるんだ? ますますわからなくなった。 レイア『ある日、剣士の異世界行きを知ったあなたは大反対したのよ。』 ☆反対した・・それは俺なら絶対反対しますよ。異世界なんて・・・ レイア『わたしはそんなあなたの言葉がとても嬉しかった。剣士は本当に良いお友達をもったと・・・。』 鷲羽『でもねこの計画は時と場所が次元レベルで合致しないと上手くいかないんだ。あんたを説得している時間がなくて止むおえず・・・。』 白眉鷲羽は指先に糸で吊るした五円玉を垂らして見せた。 ☆・・・・催眠?・・・術?? 鷲羽『そう、自己暗示っていう意識コントロールだよ。もっとも私のは普通じゃできないほど強力なはずなんだけど。なんで剣士の記憶がのこっているのか・・。』 レイア『順三さん、あなたは本当に剣士のことを大切におもっていてくださる方の一人なのですよ。』 ☆は・・ほぁ・・まあ・・・。 確かに剣士との仲は自分でも不思議なくらいツーカーなものだった。 親子に近いくらい歳がはなれていても親友か兄弟のように感じていたのだ。 自分自身、数年前の地震で家族を失い崩れた自宅を引き払いこの田舎町に移住してきた身の上だった。 一人、希望の無くなったオレに剣士の活発な表裏のない接し方が本当に新鮮で意気投合するのも時間はかからなかった。 その剣士がどこかに送られて居なくなるなんて、考えられない事だと思う。 ☆で・・・剣士くんは今どこに? レイア『あそこです。』 レイアの指さす方を見ると大きめのモニターに見たことのない配線やアンテナが付いた機材があった。 鷲羽『これが鷲羽ちゃん特製の〝異世界モニターみまもるくん〝だよ!』 ☆みまもる・・・(汗)
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