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☆うん、ある。俺って建物なんかの修理とか構造について解るんだ。多分その手の仕事に関わってる。
ラン『じゃあんたは聖地の職員か建設担当者だったわけか?』
☆いや・・・そうかどうかまでは・・ただどうすればいいかは解ります。
そう、俺の被災前の職業は建設技師・・・構造計算や設計施工管理、そして施工までやっていた。
幸い自宅から持ってきていたパソコンとデータの中にはその頃の資料も入っている。
それにパソコンは鷲羽ちゃんがスーツの融合機能で△で検索し起動できるようにしてくれていた。
ラン『ふーん・・でも行き成り使ってもらえるのか?』
☆大丈夫ですよ、まずは小さいことから始めるんですよ機工人もあるし。
ラン『そうか!機工人で少しづつ実績をつんでいけば!』
☆はい!
このアイデアは我ながら的を得た方法だと思った。被災からの復旧は人道的に人を選ばずに行われ、信頼と和が齎されるものだからだ。
☆キュゥ~・・・・
ラン『グゥ・・・』
二人のお腹が同時に鳴った。
ラン『てへへ、はらへったね。』
☆ですね・・・はは・・・
ラン『でも何にもなかったんだ何処かへ仕込みにいかないと・・』
☆ラン・・仕込って・・コレ?
俺は指先を曲げて見せた。
ラン『そうだよ、当たり前だろ?』
今後のことを考えれはこれは良くない。
☆そうだ!ちょっとまってて。
そう言い終わるのが早いか、俺は外の森へ入っていった。
☆まずは・・あの木の実・・クンクン・・こっちだ!
昨日の木の実と同じ香がする方に走る。
☆あった!二人で四つもあればいいな。
もいだ木の実をキャップに入れる。
☆ほかには・・・・おっ?これは・・・
そこには人参の見慣れた葉っぱが茂っていた。
☆人参みーっけっ!
勇んで引き抜く!
☆・・・なんだ・・これ・・・。
引き抜いた物は人参風ではあったが気味の悪い埴輪のような顔に似た形のにんじんであった。
☆無理・・きしょい・・・絶対毒だ。
日ごろの経験のせいかそれが食用に適さないと見た目に解った。
あとで聞いたところではそれ一本で百人ほどが死ぬ猛毒人参だそうだ。
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