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「あれ?廉は?」
「出て行った。」
「廉のやつなにしたんだよ・・・。」
そうつぶやいて大翔くんは自分の部屋に戻った。
「あのね、廉くんは花恋のことが好きなの。」
「え・・・」
だからキスしたんだ。
美華は話を続けた。
「廉くんになにされたかは知らないけど、廉くんの気持ちもわかってあげてほしいの。」
私なんで慰められているのだろう。
手を顔にあてるとビチョビチョに濡れていた。
泣いていた。
自分でも気付かなかった。
その時やっと自分の気持ちに気づいた。
私は廉のことが好きなんだ。
でも、そのあとの合宿の授業では口をきけなかった。
それどころか目があってもそらしてしまった。
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