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課長が来月の月報会の日程を、全員に伝え、月報会は終わりを告げた。
そそくさとプロジェクターとか、片づけをする私に
「あ、萩野さん、それ置いてて。」
荻野 遥貴は笑顔を見せて言う。
嘘臭い笑顔。
私を追い詰めるから、嫌い。
「荻野さん、使うんですかぁ?」
甘ったるい声で、同じ営業一課の補佐をしてる新川さんが聞いてきた。
この新川さんは、私より一つ下で、可愛らしくて、男の人にもてそうなタイプ。甘ったるい喋り方をするけど、仕事は出来る子で、営業一課の複数の営業さんの補佐をしている。
荻野 遥貴は、誰にも補佐をつけなかった為、新川さんは彼の補佐になりたいと言った。だけど、荻野 遥貴が拒否したってのは、課長から聞いていた。
「萩野さんに、説明したい事があるからね。」
荻野 遥貴がにっこりと新川さんに微笑むと、新川さんはチラっと私を見て
「・・萩野さんは、荻野さんだけの補佐だからですか?」
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