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「死ぬぞ?」
凄むユーリに対し、ジュリアンは笑って答えた。
「私達は科学の祝福を受けている。何時でも何回でも科学の力で復活できるから、ご心配なく。」
そう告げるとジュリアンは父親譲りの才能で槍の攻撃を交わし、楽々と父親の首に刃を当てた。
しかし刃は粉々に砕け、ユーリはジュリアンの喉に槍を突きつける。
「これがゲイ・ボルクの力だ。最後に言い残す事はないか?」
すると。
いきなりユーリは口から血を吐き出し、そのまま地面にひれ伏した。
「はん! 現役を引退した親父が、体力で勝てる訳ねえんだよ!」
地面にひれ伏し口から血を流し続けるユーリを踏みにじるジュリアンにたまらずジャミーは飛びついた。
「お願い! もうやめて!」
「言われなくても勝負はついた。私の勝ちだ。魔法なんか存在しない。」
泣きながらジャミーがユーリを抱きかかえると、ユーリの体は冷たくなり始めていた。
「……ジャミー。……どうやら、ゲイ・ボルクの……呪いに、かかったみたいだ……。」
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