二章

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二章

ガサガサと足元の草むらが音を立てる。音は二種類で、草をかき分けるように歩く俺のと、遅めのペースで歩くアミルの。 短剣で目の前の蔦を切り、道なき道を切り開いていく。……絶対獣道の方がマシだ。 「ソール。目の前、目の前!」 「え?うわぁっ!」 《ガッ》 すごくいい音がした。目の前の大木に、思い切り頭突きをかましたようなものなのだから、当然と言えば当然なんだが。 「いてて……」
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