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翌朝。最近の野宿の所為か、日の出と共に起きてしまった、はずなんだが。
「おはようごさいます。ソールさん」
「イーグニスおはよう。遅いな」
「お、おはよう……ごさいます」
イメルガさんとルトルムは既に起きていて、そのまま朝食をとっているところだった。俺やアミルの分も置いてあったので、ありがたくいただく。
「昼前には発つのか?」
「そのつもり。アミル次第だけど」
「あぁ。お前は一応、フォルティアの従者だったな」
どこか嘲笑うような口振りのルトルム。まぁ確かに、俺はアミルのお供だけど。
「ほんとに……」
「あの、ソールさん」
「え?」
挨拶をして以降、一言も発さなかったイメルガさんが、真っ直ぐ俺を見る。
ルトルムは一瞬だけ戸惑っていたが、すぐさま開きかけた口を閉じていた。
「もし、ご迷惑で無ければ……ですが。お二人に、ご同行してもよろしいでしょうか……?」
「……えっ?」
「わ、私……足手まといにはなりません。道中の戦いにも、微力ながらお力添えいたします」
「えっと、あの、ちょっと待ってください」
唐突なイメルガさんの発言に、俺は対処できずに慌てた。
どういうことかという前に、そもそもどうしてそんな話になったのかと。聞きたかったがそれどころじゃない。要するに、混乱している。
「おはようごさいます。ソール、相変わらず朝早いわね……何してるの?」
何もこんなタイミングで起きてこなくても……!
結局は、アミルに決定付けてもらうことになった。そうなったら、結果はなんとなく見えている訳で。
「――で、ご同行させていただきたいと……」
「本当ですか!?是非とも、こちらこそよろしくお願いします!」
「ありがとうございます!」
やっぱり。
アミルはそういうとこ拒みはしないからな。
朝食を片付けた後、俺達はすぐさま森を発つ。イメルガさんは既に旅支度も出来ているらしく、何の問題もなく出発ができるようだ。
「それでは。留守番など、お願いしますね」
「ああ、任せろ。お前ら、もし妹に会ったら、よろしく言っといてくれ」
「分かった」
かくして、俺達はルトルムを森に残し、イメルガさんを旅の仲間に加え、次の町……えっと。
「アミル、次の町ってどこだっけ?」
「フィーデス、よ。いい加減覚えなさい!」
そうそう、フィーデス。
次の町、フィーデスへと向かうのだった。
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