不法侵入されました

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チュンチュン… 平凡な朝 会社へ出勤して行くサラリーマン 庭の掃除をせっせとやる主婦 新聞を配って回るチャリの兄ちゃん いつもと変わらぬ日常 ただひとり、いつもと変わらぬ朝を迎えることの出来ない高校生がいた ピピピピ… 起きる時間を知らせるアラームが鳴り響く 「ん~…」 ピッ… 「あと5分…」 アラームを止め、また眠りにつく少年 「いつまで眠るつもりだ!いい加減起きろ!!」 「…ん?」 半開きの目で声のする方を見つめる少年 「…ん~?」 少年の視線の先には、透き通るほど白い肌で、ツヤツヤの黒髪の美少女がいた 美少女はベットで眠る少年をまたいで仁王立ちをし、鋭い目で少年を見下ろしている 「…へへっ…いい夢だなぁ~…」 しかし少年の視線は、短いスカートで仁王立ちをしている美少女のスカートの中に釘付け 「起きろ…」 「へへっ…夢なら覚めないで…」 「起きろと言っているだろうがクズ!!」 ズガンッ!! 「ふげっ!?」 少年の顔に美少女のかかとが食い込む 「イッテー!?…ってあれ!?夢に出てきたパンチラ少女!?」 ズガンッ!! 「おごっ!?」 上半身を起こした少年の顔に、今度は美少女の膝が食い込む 「夢ではない、現実だ。いい加減目を覚ませ。」 そう言って少年のベットから降り、机の上に座る美少女 「イテテテ…って言うか誰!?何で俺ん家に入ってんの!?不法侵入!?泥棒!?」 ガンッ!! 「うげっ!?」 今度は分厚い辞書が少年の顔を襲う 三度も顔を襲われた少年は、鼻血を流しながら悶絶している 「いちいちウルサい。次騒いだらこれを投げるぞ?」 そう言って美少女は包丁をちらつかせた 「…コクン」 鼻を押さえながら黙って頷く少年 「私は天の使い…つまり天使だ。」 …はい?
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