2人が本棚に入れています
本棚に追加
チュンチュン…
平凡な朝
会社へ出勤して行くサラリーマン
庭の掃除をせっせとやる主婦
新聞を配って回るチャリの兄ちゃん
いつもと変わらぬ日常
ただひとり、いつもと変わらぬ朝を迎えることの出来ない高校生がいた
ピピピピ…
起きる時間を知らせるアラームが鳴り響く
「ん~…」
ピッ…
「あと5分…」
アラームを止め、また眠りにつく少年
「いつまで眠るつもりだ!いい加減起きろ!!」
「…ん?」
半開きの目で声のする方を見つめる少年
「…ん~?」
少年の視線の先には、透き通るほど白い肌で、ツヤツヤの黒髪の美少女がいた
美少女はベットで眠る少年をまたいで仁王立ちをし、鋭い目で少年を見下ろしている
「…へへっ…いい夢だなぁ~…」
しかし少年の視線は、短いスカートで仁王立ちをしている美少女のスカートの中に釘付け
「起きろ…」
「へへっ…夢なら覚めないで…」
「起きろと言っているだろうがクズ!!」
ズガンッ!!
「ふげっ!?」
少年の顔に美少女のかかとが食い込む
「イッテー!?…ってあれ!?夢に出てきたパンチラ少女!?」
ズガンッ!!
「おごっ!?」
上半身を起こした少年の顔に、今度は美少女の膝が食い込む
「夢ではない、現実だ。いい加減目を覚ませ。」
そう言って少年のベットから降り、机の上に座る美少女
「イテテテ…って言うか誰!?何で俺ん家に入ってんの!?不法侵入!?泥棒!?」
ガンッ!!
「うげっ!?」
今度は分厚い辞書が少年の顔を襲う
三度も顔を襲われた少年は、鼻血を流しながら悶絶している
「いちいちウルサい。次騒いだらこれを投げるぞ?」
そう言って美少女は包丁をちらつかせた
「…コクン」
鼻を押さえながら黙って頷く少年
「私は天の使い…つまり天使だ。」
…はい?
最初のコメントを投稿しよう!