神様の下、好きだと笑って

嘘つきな人。

「詩緒(ｼｵ)、いいよ」

そう答えたのは、コタ君で。

詩緒と呼ばれたおっぱいの大きな例の先輩に、にっこりと優しく微笑み掛けた。

勿論私は特別な訳じゃないから、誰にでも優しいコタ君が了承するのは分かりきった事で。

だけど、その人は達城先輩の“お友達”でしょ？

何だか。

何だか凄く、胸が苦しい。

「本当？嬉しいっ」

詩緒先輩は恥じらいながら言葉を紡ぐ。

……本当はコタ君が断る事なんかないって知っているくせに。

そんな風に考えてしまう自分が惨めで、泣けてしまいそうだ。

「妹ちゃん、邪魔してごめんね？」

私に向けられた、詩緒先輩の笑顔。

「いえ……私の方こそ、お邪魔させてもらって……」

益々惨めになるから、ツンとした態度で睨んでくれた方がまだ良かったのに。