1、花の高校1年生!

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「詩織ーっ!」 「あっ、葵ちゃんおはよう」 ふんわりと微笑む詩織に癒されていると、でっかい手がまたあたしの頭の上に置かれた。 「急がねぇと、電車行っちまうぞ」 「あっ、遠野くんおはよう」 「……はよ」 ぶっきらぼうだけど壱哉は優しい。 電車の中でも、然り気無くあたしと詩織を守ってくれる。 壱哉って言う壁があるおかげで、潰される事ももみくちゃにされる事もなく、快適とは言えないが楽に満員電車に乗れる。 「じゃあな」 「バイバイ」 壱哉だけ別のクラス。 あたしと詩織は壱哉に手を振って教室に入ると、自分達の席を探した。 ……星野、星野っと…… あたしと詩織の席は、後ろの方で縦に並んでいた。 星野と三森は、出席番号順になると近い事が割りと多い。 「よかった!葵ちゃんの後ろだぁ」 「うん、あたしも嬉しいよ。でも一番後ろが良かったなぁ」 顔を見合わせてフフッと笑う。 さて、高校生活の始まりだ! 入ってきた担任は、壱哉の言っていたバスケ部の先生だ。 まぁ、確かにイケメンかもね。 年上過ぎて対象外だけど。
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