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「藤伊君、ちょっと話があるんだけど、来てもらっても良いかな?」
隣のクラスの女生徒数名が陸斗を呼び出し、裏庭に連れていく。そこに着くと、高等部の女生徒十数名が陸斗を待ち構えていた。
陸斗は彼女たちから這いつくばることを強要されると、素直にそれに従った。後は蹴られたり、殴られたり、彼女たちの気の済むようにさせた。
中学生は見ているだけだったが、高等部の女生徒らは陸斗の身体をひどく甚振って喜んだ。
しかし、彼女たちは、陸斗の顔には一切傷を付けなかった。悠太に気づかれるのを恐れているからだ、と陸斗は思った。
普段から長距離間の牛乳配達などで体力をつけている陸斗は、彼女たちから受ける暴力はあまり体に堪えなかったので、いくらでも我慢できた。ただ、自分が男であるのに、女の子から見たら、悠太の恋敵にしか見られないことに、正直落ち込んでいた。
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