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「二週‥‥?いや、確か一ヶ月くらい前からだったと」
曖昧な返答にミナは眉をひそめた。可笑しなやつだと思われただろうか。
「‥‥心当たりは?その尾行とかいうやつの」
正面にいる男が質問した。
「いえ、特に」
「では見たことは?見たなら何か特徴はないのか?」
ミナが聞き彼女に視線を戻した。
「‥‥‥‥一度だけチラリと見たことはあります」
ほぅ、と真美子の発言に期待を寄せるミナ。
────う、なんだか記憶がぼやけてるな
彼女はおぼろげな記憶を掘り起こし、頭に拳を当てた。
「‥‥結構大きくて、人?なんですかね‥‥なんと言ったらいいか」
「もう少し正確に、どのくらいの大きさで音とか、においとか」
ミナが情報が足りないとつけたす。真美子は立ち上がり身体で表現しようとした。
「大きさはこのくらいで‥‥」
両手で囲い、大体の大きさを示す。約2mだ。次に歩調や見た時の動きを真似してみせる。
「においとかは‥‥‥‥少し生臭かったような」
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