第1話 ボディーガード

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────対して音が出る作業でもなさそうなんだけど。 「すみません!」 女性は小窓をガラッと開け、大きな声で呼んだ。 すると管理人と思しき男性はビクリと肩を上げ、振り返った。 「‥‥どちら様で?」 一瞬間を開けて男が口を開いた。 「あの、ここにボディーガードをやっている男性がいると聞いて来たのですが‥‥」 「はあ‥‥」 そう、スーツ姿の女性はここ最近何者かに後をつけられていた。しかし、警察にこの事を告げてもその時に限って尾行がなく、次第に取り合ってくれなくなってしまった。 ランクの高いボディーガードを頼もうにもそんな金はなく(ボディーガードは6段階にランクが分けられており、高いほどかかる費用も上がる)、仕方なく中級クラスのしかも安い人物の元を訪れたのだ。 「えっと、確か名前は‥‥!?」 彼女は鞄から資料を取り出しながら男の方を見て気づいた。
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