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良太が新聞部に戻ると、写真部の部室は僕1人になる。
写真部は現在部員1人……
つまり僕だけ。
よって僕が部長な訳である。
「うん……こんなもんかな……」
黒のカーテンで仕切られた『暗室』と呼ばれる部屋で僕は写真の現像をする。
僕は別に新聞部のスクープだけを写真に撮ってる訳じゃない。
ちゃんと写真部部長らしく綺麗な景色を撮ったり、いろんな写真を撮ってるのだ。
「ん?」
いろんな写真の中に1枚……
ベッドに寝ている男の写真があった。
目が隠れるほど伸びている前髪……
肩まであるボリュームある後ろ髪……
僕だ……
「姉ちゃんだな!勝手に人のカメラ使って!」
イタズラ好きな姉ちゃんが僕の寝顔を撮ったものだった。
「こんなみっともない写真、誰にも見せれないよ」
僕はつぶやくと学生服のポケットに写真を隠した。
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