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「周りがさ……みんな彼女つくったり、彼氏つくったりしてるだろ?だからさ……」
「祐も彼女欲しくなった…てか?」
「うん……みんな楽しそうだろ?僕も楽しいことしたくて…楽しいことしたら、もっとこう……リア獣になれるかもと言うか……」
「リア充の獣間違えてるぞ?犯すつもりかよ……」
苦笑いでツッコミを入れてくる良太。
僕は構わず話を続ける。
「また言われたよ……島澤さんに「村崎くんのことよく知らない」て……僕、影薄いだろ?存在感が無いって言うかさ……隣の席にいる島澤さんが知らないって言うくらいなんだぜ?」
「ま、まあ……けして目立ってる…とは言えないな?けど、それが祐の良い所じゃないか?」
「新聞部の為にどんな写真でも撮れるからね」
「ギクッ……」
僕の言葉に口笛を吹きながらあさっての方向を見てとぼける良太。
そう……僕は新聞部にいいように使われていた。
なんせ存在感が無いから、尾行、盗撮が得意なのだ。
良太はそんな僕に近付いてきて……新聞部の為に君の力が必要だ……と言ってきた。
「新聞部が欲しいスクープ写真いっぱい撮れるからね……良太が部長になれたのも僕の力があったから……と言っても過言じゃないよね?」
「ハ、ハハハ……」
図星だったようで、良太は苦笑いで誤魔化そうとしている。
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