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鋭い痛みが全身を襲い、僕はあまりの痛みに失っていた意識を、取り戻した。
目を開くと、そこには母さんと父さんが泣きながら
「翼！翼！」
と、呼んでいた。
(ああ、この声は母さんと父さんだったのか...)
あの一面に咲き乱れた花を見ながら、聞いた声はこの声だ。
「良かった...」
母さんが涙を拭きながら、言った。
その母さんに、見たものを話そうと体を起こそうとしたが、あまりの痛みに唸ってしまった。
「翼！まだ起きちゃダメ！」
と、母さんに制され、脱力した。
「母さん。僕...どうしてこんなに体が痛いの？」
自分の身に起きたことが、理解できていなかった。
「翼。あなたはボールを追いかけて、車にぶつかったの。あなた、10日も意識が無かったのよ？一時はどうなることかと思ったわ...」
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