2―1,兄妹の関係

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か…可愛い! 流石は“歩くロリコン製造機” 本性を知っている俺でさえ、思わず抱き締めたくなる程の愛らしさだ。 同時に、この間告白されたことも思い出し、いやがうえにも意識してしまう。 あれから俺らの関係は、表向きは何も変わっていない。 しかし、こういうことがあると、ドキドキ…はしないが、妙に気恥ずかしくなってしまう。 …いやいや、落ち着け。 相手は妹だぞ? ましてやロリコンなんて、どこぞの真っ黒不審者と同類じゃないか。 そりゃあ、趣味なんて人それぞれだし、別にロリコンだからといってその人となりを全否定したりはしない。 が、あんなのと一緒にされるのだけは避けねばならない。 俺は、あんなにヤバい奴ではないはずだ! 「…うん?おにいちゃん…?」 「お?起きたか、鈴」 気付くと、栗色の大きな瞳がこちらを覗き込んでいた。 「うん、起きたの。…あれ?なんでおにいちゃんが……」 だんだんと鈴の顔が赤く染まって行き… 「おにいちゃんのバカ!変態!!なんでりんのお布団にもぐり込んで居るの!?」 ドカバキズカドコバコ… 「いてえよ!!だいたい、これは俺の布団だぞ!?」 「……!!りんを自分の布団に連れ込んだってこと!?きょ、兄妹には越えてはならない一線がある、っておにいちゃん言ってたじゃない!!」 ボキボカゴキミシメリギリゴリグリバリ…
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