2―2,灼眼の美少女

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「あら、アツアツじゃない。羨ましいわぁ…」 「もともと兄妹仲は良い方だったろ?」 ツクモお姉ちゃんに意味深長な目を向けられるも、おにいちゃんがしれっと返してくれたお蔭で助かった。 「でも困ったわね…。ウチに置いとく訳にはいかないのよ」 「どうしてだ?」 「私が仕事に行っている間、兄貴と二人きりなのよ。流石にそれは危険過ぎるでしょ?」 「まさかとは思うが、その子守りを頼みたい娘って…」 「鈴ちゃんにも勝るとも劣らない美幼女。しかも、鈴ちゃんと違って戦える訳じゃないからね」 だからりんは幼女じゃないっての!! 「しかし、なんでまたそんなのを拾ってきたんだ?」 「それは、おれが説明しよう!!」 「きゃっ!?」 突然りん達の背後に現れるイサゴお兄ちゃん。 今回は割と全力で殺ったつもりだったんだけど…。 「おれがいつも通り初等部の娘達を見に行った帰りに…」 「まだそんなことやってたのかよ…」 「初等部の帰りに現れる不審者ってやっぱり…」 「…帰りにな、何者かに追われている娘を見付けたんだ。身長的に幼女に違いない、幼女なら助けなくては…!ってなわけで、その娘のもとに向かってな…」 「うん、わかった。要するに誘拐してきたんだな」 「変態、痴漢、性犯罪者…」 「……なんでだろう、鈴ちゃんに罵られると興奮す…」 「気持ち悪い!寄るなゴミクズー!!」 「鈴、気持ちは判るが、その辺にしておけ。あとは俺が燃やしておくから」 「…だからサッサと帰れって言ったのに。このバカ兄貴…」 イサゴお兄ちゃんは他の生ゴミと一緒に肥料になりましたとさ。 めでたしめでたし。
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