2―2,灼眼の美少女

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――――――――――――――― 「それはそうとして、子守りの件はどうするの?」 仮にも自分の兄がボロボロになったというのに、相変わらず冷静なツクモお姉ちゃん。 「そうだな…引き受けるか否かは別として、顔合わせ位はしておきたいな。とはいえ、追っ手がついているんだよな…」 「そうだね。何者かに追われているっていうのは…」 「ああ、それはかなり…」 「めんどくさい」「面白そう!」 ……。 「…あんたたち本当に似てないわよね」 「うっせぇ。取り敢えずどんな娘なのか教えろ。どうせそこに隠してんだろ?」 「あら、バレていたのね。しょうがないからご挨拶なさい、ウィンダちゃん」 「あ、はい…」 ウィンダ? 随分と変わった名前だな…。 そう思いながら声のする方を見てみると… 「えっと、ウィンダ・ブリーズと申します。その、んと、はぅぅ…」 腰まで届く輝く銀髪のストレート、淡雪さながらの透明な肌、幼いながらも整った顔立ち…。 儚い、気弱そうな雰囲気の美少女が居た。 「ほう、これは…」 けれど、一番特異なのは、芸術品みたいな美しさでも珍しい銀髪でも無く… 「…想像以上に面倒みたいだな」 彼女の、真紅の瞳だった。 鈴とおにいちゃんの日常が、静かに壊れ始めた瞬間だった。
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