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「ソレと塩気は体の毒だぜ、大御所様よ」
歳三が大御所をたしなめる。
「なんの。老い先短い老人の楽しみを奪うでないよ」
「心得た」
「この年になって、これ程の興奮があるとは、若返る気分さ」
「ふふっ、老いては益々壮んなるべし、だな?」
「違いないね」
大御所と歳三が笑いあった。
「それで、答えは出たのかい?」
大御所が訊ねた。
「ああ、近藤さんの、お琴の、そして死んでいった新選組の、会津藩の、函館の、そして薩長の者のために、あの信長に敵対するぜ!」
歳三が決意の言葉を叫んだ。
「俺と総司の二人だけだが、再び新選組の結成だぁ」
意気込む歳三に、琴が言葉を挟んだ。
「我は新徴組だが、土方殿と想いは同じ。
死んでいった新徴組の、庄内藩の者のために、我も共に闘おうぞ」
「では、琴さんも入れて三人だけど、幕末新撰組の結成ですね」
琴の言葉を受けて、総司がはしゃいで宣言した。
「よく言ったよ、この大御所も手を貸すぞ」
大御所も乗り気になって援助を申し出た。
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