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「マスター殿ぉ!」
琴が恐怖に駆られて絶叫した。
ヴラドの大剣が唸りを上げて、恐怖に引き攣るカグヤを襲ったー
「カグヤちゃん!」
ヴラドの大剣が宙空で静止していた。
コトノが身を挺してカグヤを庇ったからだ。
「むぅ」
ヴラドが低く唸り、コトノを見やる。
強い眼差しでヴラドを睨むコトノだが、
ヴラドの手刀が一閃して、コトノの延髄を〈とん〉と叩いた。
〈ぐらり〉と身体が崩れ、コトノは気を失った。
そのコトノを担ぎ上げ、ヴラドも後方へ飛び退いた。
ユウを刺した十兵衛と、コトノを担いだヴラドが、睥睨している織田信長の元へ戻る。
「信長ぁ、貴様ぁ!」
歳三に琴それに吐血する総司が、信長率いる『戦国魔人衆』を睨み付けた。
「これで判っただろう。
わしに逆らうことが、如何に愚かだということが」
「ゆるさねえ」
歳三が肉迫しようとするが、
ヴラドが担いでいるコトノの細首を握り、憤怒の表情の歳三を睨んで制止させた。
ヴラドの剛力なら、いとも簡単にコトノの首を折るだろう。
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