第拾話「奪われて」

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「それより、敵の情報を入手したのよ」 アサコが側にいたカグヤも呼び寄せた。 「SDマシーンのエンジニアに聞いた極秘情報なんだけど」 カグヤと一緒に来た琴と総司にも聞こえるように続けた。 「国会議事堂の衆議院議場に、何やら持ち込まれようとしているらしいのよ!」 「国会議事堂!?」驚くカグヤ。 「しかも極秘に開発された高出力SDマシーンで、全国のSDマシーン設置店に中継出来る優れ物よ」 説明するアサコに、カグヤも情報を告げる。 「敵である信長側が、民法テレビ各社を独占して明日極秘の放送をするらしいの」 「じゃあ、国会議事堂で行われる何かを全国中継しようと!?」 「信長が何かを企んでやがるのか!」歳三が答えた。 カグヤがしばし考え、自分の意見を説明する。 「明日は衆議院本会議があるわ。 信長のマスターの可能性のある人物も出席する──」 「それは!?」アサコが訊ねた。 「防衛省を管轄する防衛大臣・織田聖子よ」 「ああ!」アサコが頷く。
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