プロローグ

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13歳 隔離室からの解放。 ゼロと名乗る人物より文書が届く。 内容は「地下隔離室に幽閉されている柊咲夜を解放しろ」というものだった。 最初はバカな話だと無視をしていたが、再び届いた文書に「解放しなければ幽閉している事を全国民に漏らす」という強迫文が書かれていた事により解放する事を余技なくされた。 ゼロの目的は分からない。 しかし、能力者の存在はおろか柊咲夜の事が全国民に知られればパニックが起こる。 それだけは避けなければならないというのが上の見解だった。 こうして柊咲夜を世に放つ準備を始めたのだった。 そして現在。15歳。 柊咲夜は草津病棟に通いながらも一般人と変わらぬ生活をしている。 いや、変わらぬとは言い難いか。 当然、犠牲者は今も出ている。 だが、最小限に抑えられているのは本人が極力人と関わる事を避けてくれているからだ。 気の毒だが致し方ない。 これが彼女の残酷な運命というやつだろう。 随時、患者 柊咲夜の経過を記録していく。 最後に告げる。 彼女は危険だ。 草津 彰夫
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