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目の前に亜美ちゃんの顔。血の気の引いた無表情な顔に、額から流れている血が生々しい。
「うわぁあああああああああああああああああ」
これにはさすがに驚いた。
まさか家の中に入っているなんて……。
卑怯だぞ亜美ちゃん。そう思ったけど、相手は幽霊なのだから、壁をすり抜けるなんて当たり前なのだろう。
後ろに尻餅をついた僕に、亜美ちゃんが覆いかぶさるように顔を近づける。
「ズット ヒトリデ サミシイノ イッショニアソボ……」
亜美ちゃんは光のない真黒な目で、僕を見つめてニィーっと笑うと、そのまま僕の身体に入り込んできた。
その瞬間から、僕は死にたくて堪らなくなってしまい……。
気が付けば自分の意思と関係なく、僕は真夜中の学校に向かって家を出ていた。
そう、永遠に亜美ちゃんと遊ぶために……。
PS
あっ、これを読んでいるアナタ……。
アナタの部屋のカーテンの隙間。
さっきから誰か覗いてますよ。お気をつけて……。
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