4人が本棚に入れています
本棚に追加
/15ページ
櫻澤君は満点の笑みを浮かべ自慢気に喋りだした。
「俺のねー、パパはね、イケメンでね、超売れっ子俳優なんだぜ?で、ママは優しいけどときどき黒くなる。けど、株でガンガン稼ぐハイパーママ」
親父はいい。
突っ込むところは多少あるが、いい。
でも、問題は母親。
株でガンガン稼ぐってやばくね?
株って負けたら数億ぐらいで済めばいいけど、泡みたいに消えてく。
危険な稼ぎやってるな…。
「しかも、俺の家はね、シンデレラ城をモチーフにした家なんだよね。ちなみにメリーゴーランドもあるし?遊園地みたいな感じ」
シンデレラ城、ね…。
うちの家の目の前にあるよ、シンデレラ城。
おまけにメリーゴーランドもあったよ…。
「でもさー、この頃うちの前に建った家がさー超目立つんだよね」
「君の家より目立つんですか?」
「まさかー。家の方が百倍、千倍くらい目立ちますー。でもなんか神殿あるし、ベルサイユ宮殿みたいなの建ってるんだよね」
そう、それ、俺の家!
門の代わりにパルテノン神殿、家はベルサイユ宮殿を越える豪華な家!
でも、櫻澤君の家の方が、うちより目立つよ…。
夜、電気が目が痛くなりそうなくらいピカピカ光ってるし…。
「お?東城、震えてどうしたよ?」
ヤンキーが俺の顔を覗きこんできた。
最初のコメントを投稿しよう!