廊下で優雅にティータイム?

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俺は只今、迷子になっている。 それも学校の校舎内で。 自分を情けないと思ったが仕方ないと思う。 前の学校は入学してから二カ月もたたない内に転校する事になり、辞めてしまった。 この微妙な暑さの六月にこの馬鹿でかい学校、鳳凰学園(ホウオウガクエン)に転校する予定だ。 ちなみに鳳凰学園は男子校だが、別に俺にとってはどうでもいい事だ。 だから、今日は学校に挨拶をしに来たんだ。 それで、職員室まではたどり着き、挨拶をして帰ろうとしたのだが、どういう訳か違うところへ出てしまい、今、校内をさまよっている。 誰かに聞けばいいじゃないかと思うが、みんな俺の事をジロジロ見てきて聞く気になれない。 みんなが俺の事をジロジロ見てくる理由は分かっている。 ズバリ、制服が違うという事だ。 ここの学校の制服は白のブレザーとズボン、ネクタイは黒、Yシャツは黒のストライプという実にシンプルでありながらもなかなかオシャレな制服である。 それに比べて俺の制服は黒の学ラン、真っ白なYシャツだ。 白の中に黒とは目立ち過ぎるだろう。 俺は唇を噛み締めて下を向きながら足早に歩いた。
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