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「俺が貸してやるよ!」
名乗り出るヤンキー。
「本当ー?ありがとー☆お礼に俺のキス顔の写メ送りまっす☆」
「いらねぇ」
「即答!?ヒドい!」
いや、全然、ヒドくないだろ…。
確かに櫻澤君は世間的にイケメンの部類に入るけど。
「まあ、ちょっと待ってろ。持ってくるわ」
三条さんは廊下を曲がっていった。
毛布でも、持ってくるのかな…。
~10分後~
「ただいまー。ゆりあ、ほら。これは暖かいぜ」
ええーっ!
な、なに…。
三条さんが持ってきたのは熊、の置物?
「先輩、これなにー?」
「これはな、親父の部下のキャンディー叔父さんにもらったリアル熊の着ぐるみだ」
リアル熊の着ぐるみ…。
でも本物じゃなくて安心した…。
てか、キャンディー叔父さんって誰だよ。
櫻澤君はいそいそと顔を輝かせながらリアル熊の着ぐるみを着ている。
「あったかぁーい!ありがとーございまっす!」
櫻澤君はヤンキーにそういうとなぜか真っ直ぐ俺を見てきた。
そして、一言。
「誰ー?」
「一年B組の東城うらら君だそうです。来週から君のクラスへ転入するようですよ?」
君のクラス、櫻澤君のクラス?
このチャラ男と同じクラスなの!?
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