憂さ晴らし

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ついに、白龍がブレスを放った 先程よりも高温でしかもやや速度が速い気がする さつきのは手加減していたのか しかもまだ力が有り余ってる気がする つまり相手はまだまだ本気からは程遠いということか そんなことを考えていたが、今はあのブレスを避けることだけに専念しよう 先ず白龍は結構知力が高い その証拠に先程言葉を喋っていた 下等な魔物等は言葉などなく、鳴き声や超音波(のような魔法、この世界にまだ超音波という言葉はない)でコミュニケーションをとる だがドラゴンなどの高等で知力も高い魔物はある程度自分なりの言葉というものを持ち合わせている この例に漏れず知力が高いというわけだ だからどうしたという話なんだが、つまり相手は俺が避けることをわかっていると思う さっきも初見のブレスで俺が恐れたと考えブレスを溜めて俺を牽制しながら、横に逃げるしかない状況で迷いなく尻尾をこちらに振ったことがそう思う根拠だ つまり相手は俺がまた横に逃げるしかないと思っている 実際空中では回避が出来ないため普通なら横に抜けるのが正しい判断だ だがそれくらい相手も予測出来る 「なら―――」
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