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『あぁ、姫っ……!』
スッと伸びる男の腕。その先にいるのは茶髪のウェーブがかかったロングヘアーの女性。
『あなたに会いたかった!』
『わ、私も会いたかった……』
艶やかな唇から漏れ出す凛とした鈴のような美しい声が響く。
『姫……』
『王子っ……』
重なった手が指先からゆっくりと絡まってゆくなか近づいていく二つの唇。
『っ……!』
その唇がすれすれのところでニヤリと一つの口元が笑うと軌道を変えて頬へとぶつかる。
「……っっ!?!?」
驚いた口から出る声は学校中を駆け巡った。
「ぅっっぎゃあぁああぁぁああ!!!」
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