俺vs学園祭という名の敵

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っと言うわけだ。 クソっ!思い出しただけでイライラしてきた……。 「よし和輝。殴らせろ」 「え~?どうしたの直ちゃん??」 「なに顔赤らめてんだよ!?」 「だって……」 『――あの僕の愛する直ちゃんが顔を赤くしながら殴らせてって……。こんなのツンデレにしか見えないよ!これはもう遠回しに好きだけど恥ずかしくて言えないとかそうい――』 「あっ、もういいですぅ。十分キモさが伝わってきたのでぇ」 キラキラとした和輝ワールドに吸い込まれそうになったが何とかギリギリのところで回避できた。 まだ何か言っているが聞かなかったことにしよう。 「こら!早く続きやるぞ~!!」 匡太は丸めた台本で俺の頭と未だに和輝ワールドにるバカな頭を一発ずつ叩いた。 「あれ?僕なにして……」 「君は今劇の練習中だよ?和輝くぅん」 匡太は影のかかった顔で笑いながら和輝の肩をバシバシと叩く。 「あっ!そっかぁ!!」 あいつは恐れ知らずだな!? ニコニコしながら目があった俺にへらへらと手を振ってくる和輝に心の中でツッコンだ。 「ほら皆もう一回今のところやるから持ち場について!」 「「「はーい」」」 クラスの皆はぞろぞろと自分の持ち場に着いていき俺が投げ捨てたヅラが優心の手によってまた頭に被せられる。 「じゃあスタート!!」 匡太の指示で王子役である和輝が台本通りにストーリーが始まる。 うんうん!さすがは匡太だ! そう考えていると和輝が俺の手をを取る。 ん……? 『姫、やっと会えた……!』 セリフと同時にムギュッと抱き締められる。 もう一度、学校中にけたたましい声が響いた。
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