第1話

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『放送室』 それは2階の真ん中に位置する。 下校時間が過ぎた今、校内に残っている生徒は少ない。 急ぐ気持ちとは反対に、足がもつれそうになる。 『はぁはぁはぁ・・・』 目の前に『放送室』 でもね、どうする?? いきなり入っていく? あの声の主はまだいるのかな? ドキドキするのは走ったからだけじゃない。 意を決し、放送室のドアに手をかけた。 『ガチャ』 勝手に開かれるドア。 『待ちくたびれたよ・・・』 ああ、あの声。 『早く入れよ。時間あんまないぜ?』 顔を上げれば、長身の黒縁メガネさん。 声の主は、声だけじゃなく、姿もカッコ良かった。
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