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『放送室』
それは2階の真ん中に位置する。
下校時間が過ぎた今、校内に残っている生徒は少ない。
急ぐ気持ちとは反対に、足がもつれそうになる。
『はぁはぁはぁ・・・』
目の前に『放送室』
でもね、どうする??
いきなり入っていく?
あの声の主はまだいるのかな?
ドキドキするのは走ったからだけじゃない。
意を決し、放送室のドアに手をかけた。
『ガチャ』
勝手に開かれるドア。
『待ちくたびれたよ・・・』
ああ、あの声。
『早く入れよ。時間あんまないぜ?』
顔を上げれば、長身の黒縁メガネさん。
声の主は、声だけじゃなく、姿もカッコ良かった。
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