第3話

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彼の悲劇は幼少期に始まった。 まだろくに言葉を話せない彼に、魔王は言った。 「貴様の膨大な魔力と器をよこせ。さすれば我が汝に、従ってやろう」 魔力とは、人々が魔法を使う際に必要とするもの。 あふれんばかりの才能と資格を持っていた彼だったが・・・あまりにも若すぎた。 おかげで威圧感だけは魔王級の、 弱小魔法士が生まれたのだ。 使えるのは、余った器で従えた子鬼の力のみ。 それもフォークを生み出すという魔法だけ。 「ぬぁっ、殺す気か!」 「ふははぁっ!さっさと死んで器を差し出せばよいのだ!」 果たして彼は、青春を謳歌できるのだろうか。
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