プロホーズ?

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希春はメールで周子を飲みに誘った。 柚多夏に誘われていることは伝えなかった。 周子は神戸に出張中だった。 柚多夏にメールの返信が出来たのは午後になってからだった。 ‘周子は行けないみたい。私だけで行っても大丈夫?’ とメールを返した。 間も無く柚多夏からメールが届いた。 ‘7時半頃に炙りに行きます’ ‘了解’ 希春は一人で柚多夏に会いに行く事にした。 なぜなら、 柚多夏から希春にメールして来たのが初めてで、 もちろん飲みに誘われたのも初めてだったから、 今更だけど、どんな話があるのか聞いてみたかった。 …あの美人と一緒に来てたら、サッサと帰ってくればいい。 と希春は思っていた。 7時半に居酒屋 炙りに行くと 座敷の席に案内された。 柚多夏が予約していたらしい。 既に柚多夏が来ていた。 一人で来ていた。 『久しぶりだね』 と柚多夏が言った。 『そうだね』 と希春が言った。 お互い、いつものお酒とツマミを注文した。 『お疲れ様』 と乾杯して 『珍しいね。柚多夏くんから誘われるなんて、何かあった?』 と希春が切り出した。 『うん。仕事が一段落したから…正確には3月末までだけどね。見通しがついた』 と柚多夏が言った。 『そうなんだ。良かったね』 と希春が言った。 『辞令が出た』 『辞令?』 『うん。大阪本社』 『大阪に行くの?』 『来月、4月から』 『来月?急だね…でも、栄転だよね』 『仕事が順調にいって、一段落したら本社に行くって、予想はしてたから』 『そうなんだ。順調に終わったんだ。頑張ってたもんね、おめでとう』 『大阪に一緒に行かない?』
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