37人が本棚に入れています
本棚に追加
/194ページ
「お前等格下相手になに手こずってんだ!美優!おまえ外しすぎ!」
声デカっ!
顧問言い過ぎだろ。
あまりに大きな声に、会場が一瞬静まりかえった。
相手にも聞こえてるぜ。格下って言っちゃったの・・・
あー美優。
下向いたままだし。
大丈夫かよあいつ…
ん?
泣き声?
今のにビックリしたか?
近くから聞こえ……
ってあいつかよ。
友達に支えられながら泣いてるとかなに?
「私のせいだ…あんなこと言ったから…」
は?こいつ・・・美優になにか言ったのか。
美紀が言ってた爆弾発言ってのがそれか?
なに言ったんだよ。
思わずあいつの近くへ詰め寄った。
「おい。おまえ美優になにか言ったのか?」
ビクッとしてんじゃねーよ。
「あ……」
俺の顔を見たとたん、ビクッとして挙動があやしくなった。
「あ・・・じゃねぇし。なに言ったんだよ。美優が苛ついてんのと関係あるのか?」
そんなに涙溜めて震えたって、俺には意味ない。
いま辛いのは美優なんだ。
「私…」
最初のコメントを投稿しよう!