プロローグ

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 ここは、県内でもかなり田舎にある町。山と海、どちらも見えるこの町が私は大好きだった。だから、この町で就職することにしたんだ。 私の名前は、白川由梨。今の仕事に就いて早くも1年が経とうとしていた。高校を卒業してすぐに就職。大学に行く余裕なんて無かったから。1人暮らしをしながらも、楽しく毎日を過ごしていた。 そんな私の仕事場は、最近では少なくなった文房具専門店。昔はあちこちにあったんだけど、今は需要が少なくなり、店が少なくなっていた。こんな時代だからこそ、必要だとは思うのだが。 ここ地元でも、大きなチェーン店ができて一気に経営が厳しくなったそうだ。それでも私たちは頑張っていた。
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