手違い

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『間違いって何だよッッ?説明しろっ!』 小太りが資料をペラペラめくりながら時々額の汗を拭う。 『それが、岡様の寿命は本来もっと長かったはずなのですが、何故か他の方と入れ替わったらしく…原因は只今調査中でして、入れ替わった人物も含め何かわかり次第、我々に連絡が入る事になっております。』 『おー、じゃ、生き返られるの?』 『それは、無いかと』 『何で』 ゴスロリが底イジのワルそうな笑顔を浮かべさらっと答える。 『肉体が死んで時間が経ってますから、ゾンビになりますよぉ。確実に!』 『そうか…って、そこは何とかしろよ、死神だろ?』 あーッッ、アッカンベーしやがった!こしゃくなゴスロリめっ。注意しろよ、小太り課長。 『ただ、お詫びと言っては何ですが、あの世へ旅立つ前に願いを3つ叶えてやるようにと仰せつかって参りました。』 3つのお願い? 『じゃぁ、それで生き返らせてくれよ。』 『望みは薄いけど、一応入力してみま~す!え~、イ・キ・カ・エ・ルっと。』 タブレットに何か入力するゴスロリ。送信をタップした瞬間、 【ブブーーッッ】 明らかに否定を表すブザー音。 『残念。やっぱムリでしたねぇ、理由は…遺体の損傷が著しく、生命を復活させても、植物状態になる。ってことです。』 『じゃ、2つ目で体の悪い所を治してもらって、3つ目で、彼女と仲直り。いや、一生安泰な、いい会社に就職させて貰おうかな?』 『アナタって本当にエゴの塊ですね』 『人間だもの!』 『彼女さんはこんなに苦労人なのに…可哀想な彼女さん。』 『お、お前に奈央の何が分かる!』 『こーんな事とか?』 タブレットの角をつまみブラブラさせるゴスロリ。ディスプレイに映る映像…何だコレ?
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