不安

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霊安室って… やっぱり、カズ君に来てもらってよかった。だって、霊安室なんて、昔の彼氏と行ったお化け屋敷のイメージしかない。ヒトリじゃ、不安。 受付で案内された通りにエレベーターに乗り込み、地下へ向かう。 エレベーターの中、2人きり… ま、車の中も2人だったケド、私、後ろのシートに座ったからさ。 …緊張する、色々と。 緊張が伝わったのか、カズ君が私の頭を軽くポンポン叩いてきた。斜め上のカズ君の顔を見上げたら、お互い目があって、どちらからともなく照れ笑い。 『手…繋いでいい?』 キャー言ってみたかったの、このセリフ。 カズ君は何も言わずに私の右手を握った。…あったかい。 エレベーターが止まり扉が開いた。お化け屋敷のせいで、おどろおどろしいイメージしかしていなかったから、あまりの普通さに驚く。普通に明るい廊下、向かって右側は白い壁、左側には木製の北欧家具のような洒落た扉がいくつか並んでいた。 確か、手前から3つ目の部屋って言ってたな。私はカズ君に手をひかれ歩き出した。
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